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紐のような長い物がこんがらがってクチャクチャになることをこの辺では「まじこなる」といいます。
最近は余り使わなくなりましたが。。。 幼稚園に入園する前、両親が共働きだった為、私は昼間、親戚や隣近所のお婆さんに面倒をみて貰っていました。 どこの家も今ほど暮らしは豊かではなく、お婆さん達もみんな何かしら仕事をしていました。 畑仕事や炊事洗濯や、中でも稲藁で縄や草履を編んでいる様子を私は傍らで見ていることが多かった。 祭りで使われる縄も5年ほど前までは手製が原則だったのですが、さすがに今は工業製品の機械縄に変更されました。 それでツボキを作ったり、柱松を3方から支える太縄を編んだりします。 縄を編むときはねじるというより、縒って(よって)いくんですが、今日はこの「縒り」について考えてみました。 壊れかけた男女の仲が修復されることを「縒りが戻る」といいますが、この「縒り」は縄や綱の「縒り」のことなんでしょうね。 でも、気が付いたんですが、縄や綱は複数のひも状のモノを「縒り」合わせることで、ねじ曲がろうとする力によって互いに結びつき、機能するわけで、「縒りが戻る」とはねじれた状態がほどけるということでも、逆にバラバラになったもの同士が再び組み合わされるということでも意味としては案外通じるような気がします。 それから、毛糸玉でも荷造り紐でも何でもいいんですが、綺麗に巻き束ねてあった紐状のものをスルスルと引き出していくと、何ら悪いことをした覚えもないのに変なクセが発生してヘビがのたうち回っているごとくクニャクニャに折れ曲がってしまい困った……と、いう経験はないでしょうか? 私は電気工事業に従事しているのですが電線の束を扱う時も同じで、巻き束ねてある電線はほどく時に縒りを取り除くことを考慮しないと、まっすぐに延ばしたつもりでもねじれてクチャクチャに折れ曲がってしまいます。 若い頃は「縒り」の理屈が分からずに実は大いに困惑したものでした。 また、今日電線を扱っていて少し失敗してしまったのですが、電線の束というのはほどく時に先ッポを何処かに一度くぐらせてしまうと簡単にこんがらがってしまい、100メートルなり200メートルなり最後の最後までほどくのに苦労するはめになったりします。 最初のちょっとした不注意が思わぬトラブルに発展する。。。 前からたまに書いていましたが、実は若衆の人数がドンドン減っていて、火祭りの存続がいよいよ危うくなってきています。 時代が変わり、自然に消滅していくのは仕方がないと思っているのですが、今の状態はずっと若衆の団結を支えてきた鉄の掟が負に作用して、崩壊を加速させているような形で……人が作った決まりの為に消滅が早まるのは勿体ない。 それで、今はいつの間にか古くなってしまった決まりを現時点での最良の形に変えるべく、みんなで策を練っているところです。 火祭りは8月ですが、稲の収穫を目指して冬から春、土作りに精を出すように水面下での活動はすでに始まっています。 火祭り=若衆のまじこなった今の状態ですが、根気よくほどいていけばいつかまたまっすぐで強い一本の綱に戻すことができる筈で、ここで諦めちゃいけないと思っています。
by kaizoe
| 2005-01-19 23:59
| 河内火祭りと若衆
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