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![]() 普段はとぼけた事ばかりいっている父が珍しく真面目な顔で部屋にやってきて、そう切り出したのは昨年の秋でした。 長男である私に対して、家が代々受け継いできた僅かばかりの土地の境界線をそろそろ教えておこうかという話でした。 還暦前に慢性腎不全を患っても「百まで生きる」と、言い切っていたしぶとい……と、いうか、往生際の悪い父でしたが気が付けばいつの間にやらホントのお爺さんになっていました。 私も気にはなっていたのですが、そういうことをすると余計に何か起こりそうな気がしてこちらから話を切り出すのを一日延ばしにしているような近年でした。 向こうから誘われてからも、何だかんだと用事が続いてとうとう年をまたいでしまったのですが、今日やっと行ってきました。 土地といっても、今や山も田畑も人に見放され捨てられたホントの秘境ばかりなんですが、それでもこの先、無用な不動産トラブルに巻き込まれないためにも財産管理はしっかりとしておいた方がよい気がしています。 それに現在の評価額では二束三文の荒れ地ばかりですが、幼い時に両親を亡くした父たち4人兄妹は先祖が残してくれたその土地の一部を売却したり、収入はない中でも若くして嫁入りした母と一緒にこの土地で米を作ったりしながら何とか生きながらえ、私達を産み育ててくれました。 顔は知りませんが祖父母やそのまたお爺さんたちは手作業で開墾した筈です。 そんな両親や先祖の様々な記憶が詰まった場所をおろそかにはできません。 しっかり次の代へと引き継がねばと思っています。 ![]() 腎不全を患ってはや10数年、平地では数㎝の段差にもヨロヨロし、時にはそのまま座り込んでしまうほど衰えた父ですが、子供の頃から慣れ親しみ、若い頃は山仕事や炭焼きで鍛えたということで、そこに戻ると勘が戻るのか結構元気に歩きます。 ここはうちの(元)水田の川向こうでこちらも私が小さい頃は水田だったのですが、植林され今は埋もれた遺跡のような姿に変わっています。 ![]() 今は地面はカチカチになり雑木林になっていますが、昔は明るい陽が照りつけ、春には親戚、近所が手伝い合って田植えをしていました。 その頃、まだ手伝いもできない程幼かった私には、賑やかで精力的に進んでいく作業を見たり、お昼ご飯や三時のおやつにみんなの笑顔が見える田植えの季節はお祭りのようでもあり大好きだったのですが、朽ち果ててペシャンコになった小屋の横を過ぎていくと、それも今では遠く過ぎ去った夢の跡といった感じでした。
by kaizoe
| 2005-01-10 22:04
| 田舎生活
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