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おたいさんがなくなることになりました。ちょっとショックです。
特に専用の装束を着けるわけでもなく、若衆たちが正月の晩に町内の各家を回り、餅や小遣いを貰って歩くという、行事としては目的も様式もあいまいでいまいち洗練されていない習わしではありましたが、私は結構好きだったのでなくなるのは残念で寂しいです。 若衆に入るのが15歳で、その年からおたいさんのメンバーとしても呼ばれますから、始まりと終わりにみんなが集合する「宿」と呼ばれるお宅で、生まれて初めて大酒を飲むのもこのおたいさんの日でした。 私はそうでしたし、おととし頭役を勤めたおり、最終目的地となる山の神で待っていた時に若衆たちが真っ赤な顔でフラフラとやってきたのを見て、 「何にも変わってないんだなぁ」 と、ホッとしたり、おかしくなったりしました。 未成年の飲酒は勿論法律違犯ですし、急性アルコール中毒などトラブルを起こしてはいけないのは当然なんですが……でも、私の私的な考えとしては煙草はともかく酒に関しては若い頃から飲んでもいいんじゃないかと思ってるんです。 羽目を外したり、飲み過ぎてゲーゲー吐いたり、バカなことは存分にやって、そうしてちょっとずつ大人になっていけばいいじゃないかと思います。 仲間との付き合い方もそんな中で分かっていくのでしょうし。 そんなある意味貴重な場がまたひとつなくなってしまったと思うと、大げさかも知れませんが私は残念でたまらないんです。 それに……私は火祭りの存続は、おたいさんや先日行われた山の神の祭りなど、一見別の行事に見えても、それらとの結びつきの中ですべてひっくるめて続けていく必要があると考えていたので……火祭りへの影響を考えても不安材料がまた増えたと捉えています。 祭りや行事はみんなで支え、特に金銭的な出費や時間、労力の負担がからんできますし、続けていくということは大変で、なかなか難しいものだとは思うのですが。 なくすという決定は、 「いらないものは廃止の方向で」 と、いう論理で行われたようで、それはよく分かるつもりです。 もしかすると、廃止は英断であり改善なのかも知れません。 でも、ならば、今まで我々は不要なものを続けていたのだろうかと私は不思議にも思ってしまいます。 大先輩方に喧嘩を売るつもりはありませんが(^^ゞ……おたいさんの意味について、もう少し議論や検証がなされても良かったのではないかと思えてなりません。 我が河内はな~んにもない辺鄙なところですが、人の繋がりだけは濃密で強固なものがあると誇りにも思ってきました。 でも、今の方向へ皆が向かうなら、その少ない美点すら自ら捨てていくことになるのではないでしょうか。
by kaizoe
| 2005-12-16 23:32
| 河内火祭りと若衆
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