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田舎の暮らしと夏に行われる火祭りについてつづっています
by hisa
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祭りを終えて
若衆を卒業して、今年はホントに自由な身で祭りを見たんですけど、そういう気持ちは小学生の時「いつかはボクもあそこに出たい」と憧れていた頃以来だと思います。
初めて客観的な視点を持てたとも思うんですが、立場を変え、改めて祭りを見て驚いたことがいくつかありました。

一番強い印象が「この若者たちはどうしてここまでやるんだ」と、不思議に思ったこと。
準備段階から本番を終え片づけをすませるまで、傍らに立ちながらずっと感じました。
みんなすがすがしい笑顔を絶やさず、素直に、実にテキパキと動いていました。
仕事場や町中で見掛ける若者というのは一般的な印象として、ノビノビとしていてフレンドリーで、繊細で……と、良いイメージがある反面、線が細く、こらえ性がなく、上面のことしか見えなくて、飽きっぽく……などと、悪いイメージも持ちがちです。

うちの村の若衆たちもなんだかんだいって今時の若者だから、と、実は私自身がかなり諦め加減に彼らを見ていたところがあるのですが……あっ、すみません白状します(^^;
ところが、7カ日の出合いから夜の練習、14日の楽直し、大鳴らし、そして15日の本日、16日の片づけと見ていたところ、さぼる者もなくみんな真面目に動いているんです。
私は人の表情は結構観察する人間ですが、「ちぇっ、何でこんなことせないかんのや、ウザイなぁ」といった、無気力、無関心、無責任を彼らの顔に一度も見ることがなかったのが驚きでした。(勿論私が見えなかっただけで、彼らにも色んな感情はあるでしょうが。。。)

昼間の出合いは炎天下での肉体労働、単純作業が主です。祭りの練習、本番にしたところでやること自体は単純なものですし、テレビやゲームの刺激に慣れていると言われる今時の子たちにとって特に興味を引くような要素があるとはちょっと思えません。
「何がそんなに面白いんや?おかしいんと違うお前ら?」と、彼らに言いたいくらいでした(笑)
みんな楽しんでやってくれれば、と願いながら一緒にやってきた私たちですが、正直、あまりにみんなの気持ちがいい感じにまとまっているように見えて、天の邪鬼な私は素直に喜べず狐につままれているような気持ちにさえなっています(笑)

以前は100人近い人数を誇った若衆も今では40人を切りました。
もう、青息吐息だろうと諦めて見始めた今年の祭りでしたが、力強さの印象は今までと変わりありませんでした。
むしろ、一人一人の意気込みがダイレクトに見えるようになって、若衆の全体像が筋肉質的に引き締まった感じさえしました。
今の仲間は、嫌々やっているヤツはいないと思いますし、彼らならまだまだ祭りは続けて行ってくれるだろうと思います。

by kaizoe | 2005-08-19 02:05 | 河内火祭りと若衆
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